先輩×後輩対談 ~KISCOでの成長~

先輩×後輩対談 ~KISCOでの成長~

KISCOの社員と接すると、1から10まで指導するのではなく、社員の主体性を重んじる文化が感じられる。和やかなコミュニケーションの中で、部下は上司から学び、成長していく。なぜそうした関係が浸透しているのか。エレクトロニクス材料部のT.K.(部長)と、T.K.を上司として働くT.H.(課長)の対談から、KISCOのそういった一面が垣間見えてくる。

のびのびと、しかし自分事として仕事に向き合える環境を

T.K.T.H.は新人の頃からやりたいことがはっきりしていて、無駄なく、まっすぐ目標に向かう感じがあったな。

T.H.でも悪い意味で真面目に力を入れ過ぎるところがあるんです。そういう自分にT.K.さんは、力を抜くところは抜いて良いんだ、と言ってくださったので楽な気持になれました。

T.K.全方向に力を入れていたら仕事は終わらないし、自分自身ももたない。今日終わらせなければならない仕事もあるけれど、また明日やれば良い仕事もある。そういう余裕を心に持つことも必要だと思うんだ。

T.H.そう言っていただいたおかげでのびのびと仕事ができますし、逆に、変なプレッシャーがないからこそ、ちゃんとした仕事をしようと思えるんです。

T.K.私が部下を育てるうえで大切にしているのは、現場でのモチベートと本人の向上心。この2つがあれば、細かく教えなくても、経験から学んで人は伸びていくと思っている。

T.H.だから“手とり足とり”という感じにならないんですね。

T.K.そう、私は基本的に部下に任せてしまう。そうしないと成長しないということもある。ただ、誰にでも同じように任せるわけではなく、部下の個性や業務の難易度によって、何をどこまで指示、指導するかは考えている。また、結果が出ないことが明らかにわかる仕事もあるから、それには見切りをつけさせ、部下の意欲を失わせないようにする判断も上司には必要だと思うんだ。

部下の意欲を維持することも、上司の大切な役割

T.H.それでわかりました。以前、ある大きなお客様の新規案件で価格を提示するとき、T.K.さんは、「この価格でダメなら諦めよう」とおっしゃったでしょう?

T.K.そうだったっけ(笑)。

T.H.そうですよ(笑)。競合他社が極端に安い価格を提示し、こちらの仕入先はもう限界とお手上げ状態でした。かなり大きな案件だったから、担当の私は諦めたくない気持が強かったのですが、T.K.さんの判断はそうではなかった。何が何でも取ればよいと考えていた私には強い印象が残りました。

T.K.結果が出ないことが見える仕事、手をつけてから修正したら結果が出る仕事など、仕事にはいろいろある。それを早くジャッジするのも上司の役割だよ。

T.H.しかも、そのときはあきらめたけれど、その後、同じ顧客と大きな仕事をすることができましたから、やはり上司というのはすごいな、と。

T.K.さっき「任せる」と言ったけれど、部下のチャレンジを結果だけで評価しないことも大切。結果に至るプロセスも評価し、課題が部下の手に余るようなときは、上司の目で修正して、任せることも必要だね。

いきいきと働き、新市場を開拓してほしい

T.H.私たちの部署では、シリコーン製品や機能性コーティング材を医療機器メーカーに提案、販売するのが主な仕事ですが、KISCOとしては非常に新しい分野ですね。

T.K.KISCOは材料に強い商社だが、完成品販売にも踏み込み、例えばセンサとそれをデータ化するシステムをセットで販売することも考えている。医療分野というのも未知の領域で、まさに市場開拓の真最中だね。

T.H.新しい分野ですからモチベーションを高く維持できることがうれしいです。

T.K.上司の私自身もまだわかっていない部分がたくさんあるよ。しかしメディカル分野は法規制や独特な商習慣があり複雑な市場だけど、今まで培った経験や新しい発想を駆使すればそのチャンスはあると思う。

T.H.自分の得意分野を仕事に反映させたいと、海外を絡めたビジネスを模索しています。ベンチャー企業支援などの要素もあって刺激的です。

T.K.既成概念なしで挑みたいし、KISCOにはそれができる強さがある。管理職という立場から言えば、一人でどんどん動ける社員を早く育てたい。そして、全員がいきいきと仕事に取り組み、成果をあげてほしいね。